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こんにちは、吹田市岸辺・健都の心療内科・精神科のむらかみクリニックのブログです。今回は2017年に話題となった海外ドラマ「13の理由」の劇中の会話を取り上げたいと思います。主人公のクレイ(男、以下C)とその恋人スカイ(女、以下S)の会話で、スカイは自殺未遂のため施設に入っていて2人は久しぶりに会います。

S:「脳内の化学物質は人によって違うから、薬の調合が難しいの」
C:「躁うつって言うけど、❝興奮している躁状態❞と❝上機嫌❞の違いはどこにある?」
S:「親の前であなたのを握るのは❝上機嫌❞を超えている行為よ」
C:「躁状態のせいか。確かに変だ。でも薬や治療が君を変えてしまったら?」
S:「変えてほしいわ。これまでの自分はうまくやれてなかった。❝上機嫌❞のときがあっても、以前はまるで崖っぷちで踊っているようだった。落ちる時はすごくつらくて長かったわ」

うろ覚えで申し訳ないのですが、数十年前に躁状態のことを❝猿が木から落ちるような恐怖❞と一体であると表現していたように記憶しています。今では不安・焦燥感の強い躁状態というのは混合エピソードと呼ぶのかもしれませんが、純粋に気分が高揚しているだけの躁状態というのはむしろ珍しいのかもしれません。そんな治療に役に立たないことを考えながら年末年始を過ごしていました。

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